運転の大前提は「心のハンドル」を握ること

「車の運転って難しそう…」「ちゃんと運転できるかな？」

そんな不安を感じている方は多いと思います。
実際、教習所でも最初はみんな緊張しています。
僕自身、指導員として何百人もの生徒さんと関わってきましたが、最初から自信満々な人はほとんどいません。

でも、安心してください。
運転で本当に大事なのは「テクニック」よりも「心構え」なんです。

今日はその“運転の大前提”について、指導員目線でお話ししていきます。

運転とは「社会との関わり」

車を運転するということは、「車を動かす」こと以上の意味を持ちます。

なぜなら、道路の上には自分以外にも、

など、たくさんの人や車が関わっているからです。

つまり運転とは、**「社会の中で行う行動」**なんですね。

車はとても便利な乗り物ですが、扱い方を間違えれば人を傷つけてしまうこともあります。
だからこそ、「自分だけで完結する行動ではない」という認識がとても大切です。

「安全運転をしましょう」とよく言いますが、これってどういう意味でしょうか？

たとえば…

もちろんこれらも大切ですが、本質はもう少し深いところにあります。

安全運転とは、他人を思いやる気持ちが運転に表れている状態です。

たとえば、横断歩道に立つ歩行者にちゃんと気づいて止まれるか。
急いでいるときでも、無理な追い越しをしないで我慢できるか。

こうした判断は、「慎重さ」と「優しさ」から生まれます。

運転技術は、時間と練習で必ず上達します。
ですが、「心のハンドル」がブレていると、技術があっても事故に繋がることがあります。

たとえば…

これらはすべて「心のハンドルを離している」状態です。

つまり、上達すればするほど、心構えが問われるようになるということ。
これは初心者だけでなく、運転に慣れている人にも当てはまる大事なポイントです。

「うまい運転」とは、スムーズに車を動かせることではありません。

本当に“うまい運転”とは…

それが「安全運転」であり、「心のある運転」です。

これから運転を学ぶ方には、ぜひこの考え方を忘れずにいてほしいと思います。

運転って、つい“うまさ”や“速さ”に目が行きがちですが、
本当にすごいドライバーって、やさしくて周りを安心させる運転をする人です。

それは、運転に限らず、人としてもかっこいい姿なんじゃないかなと思っています。